1.飼養施設、用具及び環境
(1)飼養施設、用具
○寝床、食器、水入れ、トイレ、ブラシ、爪とぎ板、遊び道具など |
(2)清掃等
○トイレの清掃は1日1回以上、食器の清掃は汚れの程度を見ながら必要に応じて実施 |
(3)環境
1.安全と健康の保持並びに迷惑防止の観点から屋内飼養が推奨されている 2.採光、通気、換気がよいこと 3.十分な運動量が確保できること(特に垂直方向の運動をできるようにすることが重要) 4.給餌、排泄、グルーミングができる一定した場所を設けること |
○キャットフード(総合栄養食)や自家製の猫専用の食事(必要な栄養が人とは異なるので注意が必要) |
○1日2回(幼齢時は4~5回)。量は、体重あたりの量を基本にして、犬の体重の変化や体の調子、便の状態などを見ながら調整 |
1.人の食べ物は欲しがっても与えないこと。猫と人とは体のつくりや必要な栄養バランスが違うので、病気の元となるとともに、しつけの上でもよくない。 2.タマネギやネギ類は与えないことが望ましい。また牛乳は下痢をすることがある。 3.塩分や香辛料は避けること。また、猫は必須アミノ酸のタウリンを体内で合成できないので、タウリンを含んでいる肉、魚介類を給餌すること。 |
1.猫は立体的に行動する動物なので、室内飼養する場合は平面だけでなく、上下の運動ができるように工夫すること。 2.猫は排泄場所を決めてふんや尿を埋め隠す。 また、猫のふん尿は大変臭いので、外で自由にさせておくとよその人が非常に迷惑する。外に出すときは十分な配慮が必要。 |
1.もともと人に服従するものではないので、強くしかって無理に言うことを聞かせることは困難。 行動を観察し、やっていけないことはさせない、やりそうになったら直ちにやめさせるということがしつけの原則 2.生後5~6週で爪とぎをするようになる。爪とぎは習性の一つなので、無理にやめさせるのは適当ではないため、 爪とぎ用の板切れを用意してやる。既製の爪とぎも市販されている。 3.猫は高い所へ登るのが得意だが、テーブルや食卓には登らせないようにしつけること。 これは、衛生面はもとより、盗み食いさせないために必要なことである。 |
1.ブラッシング:汚れや抜け毛を取り除き、つやのある毛にすると同時に、皮膚の血行をよくする。 毛並みに逆らってブラシをかけて汚れを浮かし、次に毛並みにそってブラッシングしてやる。 特に、猫は体を清潔にするために体をなめて毛を一緒に飲みこむので、毛の抜け替わる時期には、こまめなブラッシングが必要。 2.つめ切り:伸びすぎたつめを放置すると、毛布などにつまり、つめを折ったりはがしたりすることがあるので、伸びたつはは猫用のつめ切りで切ってやる。 3.耳の手入れ:耳の中のチェックが時々必要。健康な猫では、耳垢はわずかでほとんど臭わない。 臭いがきつかったり黒い耳垢がたまっている時は、獣医師に相談が必要。綿棒などでのふき取りは、耳の粘膜を傷つけ、汚れを押し込むことになるのでよくない。 4.歯の手入れ:猫用の歯ブラシや、ガーゼを巻いた指で歯と歯茎をこすってやる。奥歯の外側が、歯石のつきやすい場所。 歯石を放置しておくと歯肉炎、歯槽膿漏と病気が進行する。歯が悪いと口臭がきついばかりでなく、心臓や腎臓などの病気の原因になるおそれが高くなる。 5.猫のノミ:ノミは、猫がかゆがるだけでなく、寄生虫病や皮膚の原因にもなり、また人も刺されて発疹ができることがある。 ノミ取り専用の首輪やシャンプー、その他いろいろな殺虫、駆除剤があるのでペットショップや獣医師に相談する等により適切に処置する。 また、ノミの成虫も卵も猫の体から落ちてカーペットや部屋のすみのほこりの中にいることから、こまめに掃除機をかけることが必要。 |
1.寄生虫症:回虫、条虫、コクシジウムなどの寄生。駆虫薬で駆除が可能。 2.猫ウイルス性鼻気管炎:鼻水、なみだ、よだれ等が主な症状の代表的な病気。最近はワクチンができている。 3.猫カルシウイルス感染症:猫に多く見られる呼吸器疾患。 4.猫伝染性腸炎(別名 猫汎白血球減少症):子猫などは発病してから1~2日のうちに死亡する等、死亡率が高い病気なので、生後2~3ヶ月になったらワクチン接種することが望ましい。 5.猫白血病ウイルス感染症:ウイルスが原因で腫瘍性疾病を起こして死に至る経過が多い病気。若齢猫において危険度が大きい。 6.猫の後天性免疫不全症(猫エイズ様疾患):免疫力が低下し、普通なら何でもない最近等におかされて死亡する。罹患した猫との接触により感染。なお、人にうつることはないといわれている。 |
1.トキソプラズマ症:この病気に初めてかかると、便の中にオオシスト(虫の卵のようなもの)を排出することがあり、これが人への感染源となる。 人が感染しても症状が出ない場合が多いが、妊娠の初期感染した場合、胎児に影響することがある。 2.皮膚糸状菌症、かいせん症:原因はいろいろあるが、糸状菌(カビの仲間)やかいせん(ダニの一種)によるものは、人にもうつることがある。 3.猫ひっかき病:人が猫にひっ掻かれた結果、局所に赤色丘疹が出たあと、リンパ節の腫れや発熱(不定)症状を示す病気。 |
○幼児期に親兄弟と過ごした経験は大切であることから、子猫を親兄弟とは別に飼う場合は、ある程度大きくなってから(社会化期が過ぎてから)が望ましいといわれています。 ○個体識別と終生飼養:マイクロチップ等による個体識別措置による所有者の明示と終生飼養は、飼い主の愛情と責任のあかしです。 ○本文は必要最小限のことについて記載したものです。飼養保管方法の詳細については、専門の飼育書等をご参照下さいますようお願いします。 |
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